【CD】Songs of Love and Desire

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私のことをよくご存知の方からすると、「え?娑羅はまだこのCD持ってなかったの?」と言われそうですが、そうなんです、CDは持っていませんでした。
ずーっと以前に、このCDをお持ちの親切な方がMDにコピーしてくださり、それは何度か聴いていたのですが、この度ようやく現物をゲットすることにいたしました。

ただな~んとなく、「そういえば、DimaのベルカントCD持ってなかったよなぁ。買っちゃおうかな~。」と思いながら、アマゾンのHvorostovskyページを開いたところ、トップにこのCDが登場しているではありませんか!
これは買えってことね♪と、勝手な解釈をした私は、即座に購入を決意したのでありました(笑)


<演 奏>
バリトン:Dmitri Hvorostovsky
指揮:Ion Marin
管弦楽:Philharmonia Orchestra

<曲 目>
ロッシーニ:「セビリアの理髪師」~“Largo al factotum”
ドニゼッティ:「ラ・ファヴォリータ」~“Vien,Leonora”
ドニゼッティ:「アルバ公爵」~“Nei miei superbi gaudi”
ドニゼッティ:「ラ・ファヴォリータ」~“A tanto amor,Leonora”
ドニゼッティ:「ポリウト」~“Di tua beltade immagine”
ベッリーニ:「海賊」~“Si, vincemmo”
ドニゼッティ:「愛の妙薬」~“Come Paride vezzoso”
ドニゼッティ:「ドン・パスクワーレ」~“Bella siccomo un angelo”
ロッシーニ:「ウィリアム・テル」~“Resta immobile”
ベッリーニ:「清教徒」~“Ah! Per sempre io ti perdei”
ドニゼッティ:「ポルトガル王ドン・セバスティアン」~“O Lisbona, alfin ti miro”
ドニゼッティ」「ランメルモールのルチア」~“Cruda,funesta smania”


あれ?この指揮者、6月のコンサートでも指揮してた人だよね?
こんな昔(このCDの発売は1994年)からのつき合いだったわけだ。

このCDの購入を渋っていたのは、歌われているのがベルカント・オペラからの曲だったこと。
ベルカントが嫌い・・というわけではないのですが、あまり積極的に見ないほうです・・・・。
なので、このCDに入っている曲も知らないものがたくさんあり、どういうオペラでどういう場面で歌われるものか、さっぱり見当がつかないものもあります。

レビューには、
「朗々とした美声で颯爽と歌いあげる歌唱は若々しく痛快だが、カンタービレな美しさに難があり、表現が時として空転するのは仕方のないことか」
と書かれていました。
“カンタービレな美しさに難がある”というのは、個人的には「?」と思いましたが、要するに、ベルカント唱法とは違うという、違和感を感じたということなのかな・・と思いました。

と言うのは、私の第一印象はなんといっても“美声”ということだったからです。
今のホロストフスキーは、深くて暗い、ふわふわした柔らかさを持つ声ですが、この頃の彼の声はひとことで言って“美声”そのもの。
イタリアンなバリトンがお好みの方には、「そうか?」と思われるかもしれませんが。
ゴツゴツしたところがなく、レガートがとても美しく、AやBなどの高音の輝きも格別。
ベッリーニの「海賊」からエルネストのアリアでは、装飾的なパッセージが多用されますが、とてもなめらかで気持ちよかったです。

「今後、モーツァルトとベルカントのレパートリーを歌うことはないだろう」
と常々口にしている彼なので、このCDを残しておいてくれたことはとてもありがたく、ファンにとって貴重な1枚になりそうです。
確かに、今の彼の声から、ベルカントやモーツァルトを想像することはちょっと難しくなってきましたし、声に合わせてレパートリーが変わっていくのは必然的なことなのだと思います。

一番馴染みがある、「セビリアの理髪師」のフィガロのカヴァティーナは、ちょっと気取った感じに聴こえます^_^;
このジャケット写真の、不敵な笑みを浮かべる彼を見てもわかるとおり、この頃の彼は小生意気だったのであります(笑)
今のほうが、もっとのびのびと楽しそうに歌っていますが、もう全幕でこの役を歌うことはないでしょう。
(METのゲルプ氏に提案したけど、いい顔されなかった・・とインタビューで言っていましたっけ)

何でも生の舞台に勝る感動はありませんが、録音や映像を残しておくということは、その時その時の輝きを留めておけるという点で、また違った感動を与えてくれるものです。
本人にしてみれば、「もっとこうできたのに」などと、後悔と恥ずかしさが甦ることがあるかもしれませんが、それもまたいいじゃありませんか~♪

もうホロストフスキーのベルカントや、こうした高音の輝きを聴くことは難しいと思いますが、それらがこうやって記録として残ったことに幸せを感じつつ、今の味わい深い、コクのある声で歌われる新しいレパートリーが聴ける日を楽しみにしています!



Songs of Love and Desire
Philips
1994-09-20

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この記事へのコメント

Dama
2009年09月07日 17:56
随分前に購入して、所有することに意義在った頃、今とは違うファン度で、聴いていました。 今のDimaの声が好きな私には、低音の部分で少し無理を感じて、以前のCDは聴かなくなってます。 このCDもその内の一枚ですが、聴きたくなりました。
2009年09月07日 22:39
仰るように、若い頃は低音が少し辛そうですね。
今のほうが低音の響きは素晴らしく、とある批評家の受け売りですが「大地の声」という表現がピッタリだと思います。
音色の豊富さ、ピアニッシモの繊細さも、今のほうがずっと素晴らしいのですが、若い頃は若い頃でまたいいですよ
ぜひ、また聴きなおしてみてください!
無色透明って感じです(笑)
今となっては、Dimaのベルカントは貴重ですもの
Dama
2009年09月09日 21:00
聴いてみました。 若い声、今ではもう歌えないかもしれません、貴重なCDですね。 
2009年09月09日 22:47
私のレポが、DamaさんがこのCDを聴きなおすきっかけになって嬉しいです