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zoom RSS 【METライブビューイング】ロッシーニ:ラ・チェネレントラ

<<   作成日時 : 2009/05/30 11:00   >>

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2009年5月30日(土)午前11時開演
会場:MOVIX京都

<出 演>
アンジェリーナ:エリーナ・ガランチャ
ドン・ラミーロ:ローレンス・ブラウンリー
ダンディーニ:シモーネ・アルベルギーニ
ドン・マニフィコ:アレッサンドロ・コルベッリ
アリドーロ:ジョン・レリエ
Clorinda................Rachelle Durkin
Tisbe...................Patricia Risley

<指 揮>
マウリツィオ・ベニーニ

<演 出>
チェーザレ・リエーヴィ


今シーズンの最終日にふさわしい、素晴らしいパフォーマンスでした。
それぞれが自分の役割をきちんとこなしている...そんな印象を持ちました。

やはり、まずガランチャからでしょう〜♪
お名前とお顔は存じていたものの、ちゃんと聴いたのは今回が初めてでした。
写真を拝見していると、確かにきれいな人だけど目がちょっとつり上がっていて怖いかも....と思っていたのですが、全然そんなことはありませんでした。
ホスト役のハンプソンを始め、皆さん仰ることですが、童話の中から抜け出てきたようで、シンデレラのイメージそのもの。
これなら子供が見ても「シンデレラだ!」と納得するのではないでしょうか。

嫌味のない美人で、こういうタイプは同性からも好かれるはず(笑)
美人でカリスマ性のあるオペラ歌手は、あちこちから引っ張り凧になり、大スターとなるのも早いですが、その反面、アンチ派もできやすいもの。
(これは、男性オペラ歌手にも言えるかもしれませんが)
でも、ガランチャはアンチ派が少ないのではないでしょうか。そんな魅力を備えた人だと思います。

彼女はラトヴィア出身だそうですが、インタビューでの流暢な英語にビックリ!
いや、彼女の英語が正しいとか正しくないとか、そんなことは私にわかるわけはないのですが、すごいスピードで話していたし、言葉を選ぶとか考え込むとか、そういうことが全然なかったのでビックリでした。

さて、彼女の歌についての印象ですが、インタビューの中で、彼女がこの「チェネレントラ」を封印しようとしていることを知り、なんとなく納得してしまいました。
「チェネレントラ」も「セビリアの理髪師」のロジーナも、どちらかと言うと、“ちゃきちゃき”した発声が求められるように思うのですが、ガランチャの持ち味は、彼女自身も分析するとおり、メロディーをレガートに美しく歌わせることにあると思うのです。

実際、幕切れのアリア「悲しみと涙のうちに生まれ」を聴いて、彼女のアジリタよりも、レガートの美しさが印象に残りました。
この曲はやっぱり、バルトリのイメージが強いですしね。

また、彼女は低音がすっごく魅力的!
是非、彼女の「カルメン」を観てみたいですね〜♪

お次は、王子様を歌ったブラウンリーについて。
う〜む......歌唱技術はある人だと思うのですが(アジリタの技術もハイCも安定度抜群)、どうにもこうにも容姿が.....
↓ガランチャと並ぶと、まるで姫と召使い.....。
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背が低くて小太りで、まるでエマニュエル坊やのよう。どの角度から見ても王子様には見えない......。
存在感もスター性もなく、歌は上手いのにスクリーンで見ていても目立たない。
これが舞台だったら、もっとかすんでしまっていたのではないでしょうか。
脇役の男性陣が、そろいもそろって素晴らしかったですし。

オペラってやっぱり難しい。
歌が上手くてもオーラがなければ真のスターにはなれない。
歌がイマイチでもオーラのある人はいる。
CDで聴くなら容姿よりも断然声、歌唱技術ですが、ステージで(映像ならなおのこと)観るなら、やはり主役にはオーラが絶対必要だと、ブラウンリーを見て改めて感じてしまいました。

そういえば、バルトリが歌っている「チェネレントラ」の映像。
真偽のほどは定かではないのですが、CDではマッテウッツィがドン・ラミロを歌っていたのに、映像化するにあたり、ヒメネスに変更になったという噂があるんだとか。
でも、私はヒメネスのドン・ラミロ、この映像を見てすっごく気に入りましたけどね。
逆にマッテウッツィのほうを聴いてないので、なんとも言えませんが。

お次はダンディーニを歌ったアルベルギーニ。
彼、すっごく良かったです!
ダンディーニって陰の主役ですよね。ある意味、王子よりも見せ場があるかも。
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残念ながら、衣装を取り替えてもブラウンリーより彼のほうが王子っぽい......。シャレにならないよ〜。
重めの声ながら、アジリタの技術も安定していたし、額にいっぱい汗をかいていて大熱演していました。

そういえば、去年スポレート歌劇場の「チェネレントラ」でダンディーニを歌ったモンタナーリも、重い声でアジリタを確実に決めていて、めっちゃ印象に残ったんだっけ。
重いアジリタ、私好きかも♪

2人の義姉も面白かったです。どっちの人がクロリンダで、どっちの人がティスベか忘れちゃったけど(笑)
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この役って結構なテクニックを要求されるのに(アンサンブルが多い!)、絶えず騒がしく動いてなくちゃいけないし、この2人が笑いをとれないと面白みも半減するし、難しい役だと思います。
1幕のフィナーレで、歌いながら席を次々移動する演出はちょっと気の毒だと思いました。
見てるほうも目が回るし、歌うほうだって気が散りますよね?

ドン・マニフィコを歌ったコルベッリ。いや〜、上手いです!
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私が過去に映像で見た「チェネレントラ」では、彼がいつもダンディーニを歌っていたんですが、今回はお父さん役。
ドン・マニフィコが出てくるシーンって、私はわりと退屈してしまうことが多かったんですが(ワインの件のとことか)、コルベッリが演じたら面白い!!
あ、ダーラのマニフィコも面白かったっけ。やっぱり“役者”が歌えば違うってことね。
安定感抜群で、決してうるくさくない柔らかい美声で、演技にも歌にも誠実さを感じられる人です。

さて。今日の私の一番のお目当て
アリドーロを歌ったレリエーについて書きまーす!はい、興味ない人はここまで〜(笑)
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アリドーロを歌うと聞いてから、どんな扮装で出てくるんだろう?と気になっていました。
王子の後見人であり哲学者ですから、“おじいさん”の扮装でもおかしくないわけです。
ま、バス歌手の宿命ですから、“おじいさん”でもいいわよ〜♪と思っていたのですが、アメリカでHD上映を見た方から、“魔法使いのおにいさん”という言葉を聞き、「え!?おじいさんじゃなくて!?」と期待がふくらんでおりました♪

ちょっとしたレリエーのファッションショーみたいでしたわ(笑)
最初の登場は物乞い姿で、真っ黒な眼鏡までかけて、長身の彼が腰を思いっきり曲げての登場。
続いては王子の後見人の姿に戻り、黒のマント姿で登場。
その後、再び物乞い姿でチェネレントラの前に現れ、正体を現したのが上の写真の白いスーツ姿。
スーツのポケットにあるスイッチ(?)を入れると、背中の羽がガシッ!と立体的になるシーンは爆笑!
2幕からは黒のスーツ姿で、これまたカッコいい〜。
ガランチャ=チェネレントラを優しく抱きしめる姿にうっとり。絵になる2人だわ〜。

思えば、私がレリエーに惚れたのは、「セビリアの理髪師」のバジリオだったのよね.....。
この頃は、こんなにイケメンだとは思ってなかった......。
その後いろいろ見てきたけど、このバジリオが一番面白い扮装してるやん
(懐かしくなって動画を貼ってみる↓)


アリドーロは要所要所に出てくるだけで、歌うシーンは少ないんだけど、やっぱり彼の声が聴こえてくると鳥肌立っちゃいます。
チェネレントラをお城に連れて行くシーンでは、優しさも感じられて、こういう暖かい声も出せるんだ〜と惚れ直し。

インターミッションでは、男性陣4人が一緒にインタビューを受けていたんだけど、ハンプソンがまず「ラリー(=ブラウンリー)から......」と、ブラウンリーに話を向けたら、隣に立っていたレリエーがさっと身を引いたのが印象的でした。
B・シルズ賞を受賞したことにもふれられていました。おめでとう〜。
彼、最近ちょっと太ったかも。顔がずいぶんふっくらしました。貫禄出てきた!

ってなわけで、結局はレリエーのアリドーロに心を奪われた「チェネレントラ」だったのでした〜。ちゃんちゃん♪

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
私も今日見てきました。レリエーがでてきたので、娑羅さん見たかなぁ・・と思ってました。
いつ見ても楽しいオペラです。でもね、セビリアの理髪師にしろ、ロッシーニのオペラが面白いとおもえるようになったのは結構最近なんです。なんたってあのアジリタを「変な歌い方」と思ったんですから。
今はとにかく重唱が多くて、そこが大好き。でも歌うほうは大変なんでしょうね。ガランチャもそう言ってましたね。
娑羅さんがおっしゃっているように、脇(ともよべないですね)の歌手たちが相当重要で、彼ら、彼女らがよくないと面白くならないです。今回のはみな良かった!
でも王子が歌うところは目を閉じて声だけ聴いてました。ごめんなさい!
今日の映画館では主役二人の背について語ってるおばさまたちがいて、「新国立でもカサロヴァとシラグーザだから同じよ」と言ってました。
テノールはどうしても背の低い人が多いんですってね。
バイオリンとコントラバスの関係と同じね。
レリエーの低い声はあの背の高さと関係あるのかしら。
話し声も低音でステキでしたね。
せり
2009/05/31 21:55
娑羅さん、こんにちは。
例によって出てまいりました♪
確かにレリエーは男声陣の中では図抜けて格好良かったですね。
ガランチャの英語は確かに見事でしたね。おまけに彼女(のみではないが)はイタリア語(ロジーナ、アンジェリーナ)、ドイツ語(オクタヴィアン)、フランス語(シャルロット、カルメン)もレパートリーに入れているのですから、オペラ歌手というのは本当に多才だと思います。来シーズンのホフマンもフランス語ですね。これからも彼女に期待です。
YASU47
2009/05/31 23:06
☆せりさん
>レリエーがでてきたので、娑羅さん見たかなぁ・・と思ってました。

ふっふっふ♪当然見ておりますわよ〜。
幸い、今週は土曜日が仕事休みだったので、公開初日に見に行けました

>でも王子が歌うところは目を閉じて声だけ聴いてました。

きゃ〜!シビア!
身長や黒人であることは彼の責任ではないし、どうにもならないのですが、やっぱりハンディになりますね。
でも、それより華がないことが舞台人として致命的かも
※太ってることは本人の努力次第でなんとかなると思うので、私はハンディとは見なしません。

>レリエーの低い声はあの背の高さと関係あるのかしら。
話し声も低音でステキでしたね。

きゃ〜、それ以上仰らないでくださ〜い。とろけそうです
娑羅
2009/06/01 00:07
☆YASU47さん
いらっしゃいませ〜♪TBもありがとうございました(^^)

>確かにレリエーは男声陣の中では図抜けて格好良かったですね。

きゃ〜、またしても言われてしまった〜!←大喜びの図

おぉ〜、ガランチャはドイツものもフランスものもOKですか!
オクタヴィアン、カルメン....彼女で観たいと思っているものは全て、既にレパートリーだったのですね。
来シーズンの「ホフマン物語」は絶対行きますよぉ〜。
ヴィラゾンの代わりが誰になるか気になりますが、ネトレプコもやっぱり見ておきたいし、ガランチャに再会できるのはもちろん楽しみだし、なんと言ってもパーペが出ますしね!
娑羅
2009/06/01 00:14
>背が低くて小太りで、まるでエマニュエル坊やのよう

彼って誰かに似てる、、と思ってたのですが、まさにこれでした!(笑)
歌は上手いのですが、フローレスと比べるといかにも分が悪いですよね。
でも、彼はスクリーンの方が良かったですよ。
意外と顔の表情は繊細に作ってますよね。
生ではほとんどの客席からはそこまで見えないので、、。
私もアルベルギーニがとってもいいと思いました!
この役は本当に公演自体の成功を左右する難しい役だと思います。
笑いをとりに行き過ぎてもしらけてしまいますよね。
レリエーは文句なく格好良かったです。
声もこの日は本当に良く出てました。
Madokakip
2009/06/01 08:21
☆Madokakipさん
やっぱりエマニュエル坊やですよね!?良かった〜、私だけじゃなかった(笑)
コルベッリが上手いのは知っていましたが、アルベルギーニは私にとって収穫でした♪
深めのいい声してますし、演技のバランスも絶妙でしたよね。
「ダンディーニはロッシーニ自身だと思う」という彼の言葉を聞いて、「なるほど!そういう解釈もあるか!」と目から鱗でした。

>レリエーは文句なく格好良かったです。
声もこの日は本当に良く出てました。

Madokakipさんにもそう言っていただけて嬉しいです
3/15のガラではちょっと声量がなくて残念だったので、いつかまた生を聴いてリベンジしたいと思います!

娑羅
2009/06/01 14:59

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