ラファウ・ブレハッチ ピアノ・リサイタル

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2009年2月22日(日)午後2時開演
会場:ザ・シンフォニーホール(大阪)

<曲 目>
モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第16番 変ロ長調 K.570
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第2番 イ長調 op.2-2
ショパン:4つのマズルカ op.17
第10番、第11番、第12番、第13番
ショパン:ポロネーズ 第6番 「英雄」 変イ長調 op.53
シマノフスキ:ピアノの変奏曲 変ロ短調 op.3

<アンコール>
ショパン:前奏曲第4番 ホ短調 op.28-4 (24の前奏曲より)
ショパン:マズルカ第34番 ハ長調
ドビュッシー:月の光


いつも思うことなんですが、ブレハッチには天使が宿っているのでは?
まだ世の中の汚いものは何も見たことがない、触れたこともないと思えるほど、彼のピアノは汚れを知らない美しい演奏であります。
だからと言って、深みがないとか、心に響くものがないとか、そういうことではなく、むしろピアノというものが持つ、本当の美しさを教えてくれているという感じ。

帰り道、後ろを歩いていた若い女性が、
「心が美しいから、あんな美しい音が出せるんだよ。」
と話していました。いいこと言います。本当にその通りだと思いました。

ショパン以外を弾くブレハッチを聴くのは初めて。
モーツァルトもベートーヴェンも、音高・音大受験の課題曲に出そうなソナタを選曲していましたが、これがまた美しかった~。
意外とかっちりと、そして速いテンポで弾くんだな~と、少し驚きましたが、この「かっちり」は決して「バリバリ」ではないのです。
フォルテだって、全然音が荒れません。

古典ソナタの緩除楽章って、眠くなるのがお決まりの私なのですが、これだけ音色のヴァリエーションが豊富で、なおかつ音が美しく、メリハリの利いた演奏をされたら、眠るどころか目がうるうるしてしまいます。
彼のピアニッシモは絶品です。
ピアノって、こんなに小さな音も出るんだ!と、目から鱗でございました。
また、そのピアニッシモが、この世のものとは思えない美しさなんだわ・・・・。

ベートーヴェンの終楽章、右手の連続連符のきらめきったら!
もう、うっとりでした。

後半のショパンは、さすがにお得意♪という感じ。
マズルカは、2005年のショパン・コンクールでもマズルカ賞を受賞しているので、本当にリズムが絶妙。
1曲1曲が、実に味わい深い。

英雄ポロネーズは彼のイメージと合わないみたいですが、ショパコンでも弾いていたんですよね。
これがまた品のある演奏。
テンポも速いしすごいテクニックなんだけど、決して美しさを損なわないの。
バリバリ弾くだけの曲ではないのね。

圧巻だったのはシマノフスキ。
多分、私は初めて聴く曲だと思うんですが、これすっごくいい曲でした。
ショパンっぽかったり、ラフマニノフっぽかったり、最後はブラームスっぽかったり。
なんともロマンチックな曲で、すごく気に入ってしまいました。
ブレハッチの演奏でCDも出てるみたい。買おうっと♪

シマノフスキを弾き始める前、じっと瞑想していたのが印象的。
こういうところも、若き日のツィメルマンを彷彿とさせます。
とにかく、一音一音をとても大事にする人。
静かに終わる曲では、最後の音が消えるまでじーっと動かない。
アンコールで弾いたプレリュードの4番なんて、普通、アンコールで弾かないですよねー、あんな地味な曲(笑)
それを“聴かせちゃう”んだから、本当にすごい人。

今日の観客は、そういったブレハッチの演奏スタイルをよくわかっているのか、フェイントの拍手がほとんどなかった。
でも、携帯鳴ってたし、ガサガサうるさい人はいたけどね(-ε-)

「月の光」は・・・・もう夢心地。
今、発表会に向けて、自分の生徒にこの曲をやらせてるけど、やめさせちゃおうかと思ったわ・・・・。

やっと今年24歳になろうという、まだまだ若いピアニスト。
ショパンってこんな感じの人だったのかなーと、ちょっとジョルジュ・サンドの気持ちがわかったり(笑)
だって、本当に可愛いんだもん♪
お辞儀はきちんとしてるし、いちいち後ろやサイドのお客さんにも笑顔を向けてくれるし、いい子やわ~。
お金持ちの女性だったら、彼みたいなタイプ、放っておけないでしょう。
「お姉さんが面倒見てあげるから、あんたはピアノだけ弾いてたらいいのよ~」とか言ってしまいそう
私も弟にしたくなってしまいました(笑)


英雄ポロネーズ~ピアノ・リサイタル
ビクターエンタテインメント
2005-10-21
ブレハッチ(ラファウ)

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