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zoom RSS 東京バレエ団 「ザ・カブキ」

<<   作成日時 : 2016/10/15 14:00   >>

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2016年10月15日(土)午後2時開演
会場:新国立劇場中劇場

<出 演>
由良之助: 秋元康臣
直義: 永田雄大
塩冶判官: 松野乃知
顔世御前: 渡辺理恵
力弥: 中村瑛人
高師直: 森川茉央
判内: 高橋慈生
勘平: 入戸野伊織
おかる: 沖香菜子
現代の勘平: 樋口祐輝
現代のおかる: 三雲友里加
石堂: 古道貴大
薬師寺: 安田峻介
定九郎 : 吉田蓮
遊女: 吉川留以
与市兵衛: 山田眞央
おかや: 伝田陽美
お才: 政本絵美
ヴァリエーション1: 岡崎準也
ヴァリエーション2: 宮川新大

<音 楽>
黛 敏郎

<振 付>
モーリス・ベジャール

<美 術>
ヌーノ・コルテ=レアル


「ザ・カブキ」初演から30年・・・!
時が経つのは何と早いことか・・・

当時のTV放送の録画は今でも大事に残してあり、時々取り出しては見ています。
もちろん、生の舞台も何度か足を運びました。

初演時に由良之助を踊ったエリック・ヴ=アンは、踊りこそ完璧で美しかったですが、作品に溶け込んでいない違和感が拭えず、その後由良之助を当たり役とした高岸直樹さんが、ずっと私のイメージする「由良之助」でした。

高岸さんが踊らなくなり、何人かの新しい由良之助が誕生していましたが、どうしても観たいと思える人に出会えず、しばらく大好きな「ザ・カブキ」から遠ざかっていました。

しかし今回、秋元康臣さんが由良之助デビューすると聞き、これは是非観たい!と、京都から上京して観てまいりました!

久し振りに観るカブキ。
秋元さん以外、正直あまり期待していなかったのですが、そこはやっぱり大好きな東京バレエ団。
しっかり若手が育っていて、一味違う新鮮なカブキを見せていただき、大満足の舞台でした。

では、まずお目当ての由良之助=秋元康臣さん。

東バをずっと見続けている方から、「秋元さんいいよ〜。」とは聞いていたのですが、私が実際に虜になったのはこの夏の子供のためのドンキ、「ドン・キホーテの夢でした。

すごくきれいな踊りをする人なので、古典では魅力が伝わってもベジャールではどうかな〜と、やや心配ではあったのですが、本当に感動的な由良之助でした!

あのハードな由良之助のパートを、ここまで美しく完璧に踊り切ったのは初演のヴ=アン以来では?と思えるほど、疲れも見せず見事に踊り切られました。

クールな印象があったのですが、爆発系の情熱ではなく、歌舞伎でいうところの肚芸ともいえる表現で、内に秘めた情熱を見事に表現されていて心を動かされました。

特に最後の最後、集団切腹の瞬間に見せた表情は今でも目に焼き付いているほど強烈なものでした。
仇討ちは果たしたが、由良之助の中に残る無念さ・・・そんなものが感じられました。
この表現力には圧倒されました。

追加公演含めて計4日間の公演中、秋元由良之助はたった1日。
もったいないことだと思いますが、あの場で彼の由良之助デビューに立ち会えたのは本当に幸せでした!

判官=松野乃知さん。

判官は今までに何人かのダンサーで見てきましたが、初演の津村正作さんの印象があまりにも強く、ほかの人ではなかなかしっくりこない難しい役です。

そんな中、TVで見たミラノ・スカラ座での公演で判官を踊った平野玲さんは、新しい判官像を見せてくれて衝撃的でした。
切腹のシーンの凄まじさもさることながら、一瞬ほくそ笑んだのには驚きました。

で、松野判官ですが。

顔が小さくて首が長くて、なんとも可愛い判官でした。
いえ、悪くなかったですよ、品もあったし、可哀想に・・・と思えるものがありましたし、踊りもとてもきれいでした。
まだまだこれから、この役に関して伸びしろを感じさせてくれました。

顔世=渡辺理恵さん。

彼女は期待どおりでした!

そんなに彼女の踊りを観てるわけではないのですが、創立50周年ガラのバヤデールで、影のヴァリエーションを踊られた時の脚の美しさが印象的だったので、顔世はきっと似合うだろうな〜と思っていました。

終演後、東バファンの方々も言っておられましたが、「雪の別れ」の場面が素晴らしかった!

なかなか真意を明かさない由良之助に詰め寄り、手をグイッと引っ張るところに顔世の強い思いがあふれていました。
そして、やっぱり彼女の脚は美しいですね〜!

師直=森川茉央さん。

彼は、東バではなかなか異色のダンサーだと思うんですが・・・どうでしょう?
師直は似合いそう!と期待していたんですが、確かに悪役キャラはピッタリでした(笑)

いやらしい笑いも上手くて、憎たらしさいっぱいの師直でしたが、師直はただの嫌な爺さんではいけないと思うのです。
身分の高い人ですし、どこかに品がないといけない。
品といやらしさを併せ持つ人物の表現は難しいですが、森川さんのキャラには期待しているので、今後もっと掘り下げていただきたいと思います。
やはり、師直も木村和夫さんから後輩に渡していかなくてはなりませんしね。

伴内=高橋慈生さん。

彼も顔が小さくて首がながーい。
身軽でテクニックも安定していましたし、一生懸命踊っている姿に好感が持てました。

勘平=入戸野伊織さん、おかる=沖香菜子さん。

この日、秋元さんの次に目を引かれたのはこの2人。
特に沖さんのおかるは、出てくる度に目が釘付けになるほど美しく、チャーミングでした。
入戸野さんの踊りもきれいでしたし、運命に翻弄される勘平の哀れさもありました。

もう1人どうしても触れておきたいのは、力弥=中村瑛人さん。

彼は先ほど触れた「ドン・キホーテの夢」でサンチョ・パンサを演じ、セリフを喋って大活躍だったのですが、このカブキでも芸達者ぶりを発揮。

判官切腹の場面、
判官:「力弥、由良之助は。」
力弥:「未だ参上・・・・つかまつりませぬ!」
のセリフが聴こえてくるかのような迫力あるお芝居、見逃しませんでしたよ!


Twitterなんか見てると、「カブキを初めて観た」という方が意外に多くてビックリしました。

古くからこの作品を見ているファンの間では感動のコメントが多かったですが、初めての方には「難しかった」「古臭さを感じた」「忠臣蔵と別物」といった意見もありました。

確かに、予備知識なしで観た方には意味不明な箇所も多かったことでしょう。
山崎街道の場面で勘平がなぜ切腹したのか、わからなかった方もいたのでは?

初演時のTV放送では、演劇評論家の藤田洋さん、伴内を踊った溝下司朗さんをゲストに迎え、詳しい解説付きでしたから、非常にわかりやすかったんですよね。

もちろん、プログラムを買えば解説はついていますが、初めて観る方のためにも、あらすじ程度のものは無料配布してもいいのではないでしょうか。

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ベジャールも亡くなり、ベジャールに直接指導してもらった世代と今とでは、やはり踊りのスタイルに違いがあることは否めません。

特に男性ダンサーはみんな小顔で首が長く、脚も女性ダンサーのようによく上がり、きれいな踊りをする子が増えました。(プロフィール写真より、皆さんずっとイケメンでした

ベジャールのスタイルじゃない!という指摘もあるでしょうし、私もそう思うところもあります。
でも、ベジャールの伝えたかったもの、精神は表現できていたんじゃないでしょうか。

私は1列目ど真ん中で、2つの切腹のシーンで涙をこらえることができませんでしたから・・・・

東京バレエ団の皆さん、素晴らしい舞台をありがとうございました!
また観に行きます!


※写真はNBSのFacebookより





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