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zoom RSS 【CD】ホロストフスキー ショスタコーヴィチとリストを歌う

<<   作成日時 : 2016/01/12 23:35   >>

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<演 奏>
バリトン: Dmitri Hvorostovsky
ピアノ: Ivari Ilja

<曲 目>
ショスタコーヴィチ: ミケランジェロの詩による組曲 Op.145
1. 真理
2. 朝
3. 愛
4. 別れ
5. 憤り
6. ダンテ
7. 放逐された者
8. 創造
9. 夜(対話)
10. 死
11. 不滅

リスト: ペトラルカの詩による3つのソネット S270a (初稿版)
1. I' vidi in terra angelici costumi (Sonetto 123)
2. Benedetto sia il giorno (Sonetto 47)
3. Pace non trovo (Sonetto 104)

[録音:2012年7月11-12,15日&2014年9月1-3日 Moscow State Conservatory, Great Hall]


久しぶりの歌曲CD。
帯だけとはいえ、日本語表記があるのも嬉しい!

ところがですね。
ちょっとミスを発見してしまいました

ブックレットに載っていた「ペトラルカのソネット」の曲順が違ってる・・・・
歌詞を片手に聴いていたら、違う歌詞が出てきてビックリでしたよ・・・・。
今回、ホロストフスキーは123番を先に歌っています。その後、47番、104番の順です。

ショスタコーヴィチとリスト。
この2曲、両方ともあまりCDが出ておらず、またリサイタルで歌われることも非常に稀とのこと。
それだけ歌いこなす(ピアノパートも)のが難しい曲だそうです。

この2曲をカップリングしたことは、音楽ファンにとっては貴重な1枚となるのではないでしょうか。
また、ホロストフスキーにとってもチャレンジの選曲であり、また渾身の出来といえるでしょう。
いつものことながら、充実の1枚となっています。

ショスタコーヴィチのこの曲を初めて聴いたのは、2006年だったか、モネ劇場でのリサイタルのラジオ放送でした。
最初は歌詞もわからなかったし、音楽も難解でとっつきにくかったのですが、その後親切な方から日本語訳を提供していただき、訳詞片手に聴いてみたもの・・・・・やはり難解

でも、ショスタコって私はわりと受け入れられるほうなので、何度も流して聴いてるうちに、音楽のほうは「あら、面白いじゃない♪」となってきました。

そして、今回CDがリリースされたのをきっかけに、いつもお世話になっている梅丘歌曲会館「詩と音楽」さん(以下、梅丘さん)の日本語訳を見ながら鑑賞。

しかし・・・・やはりこちらを読んでも難解
さらに、訳者の方も「難解な詩」と書いておられるではありませんか・・・・。
私ごときが理解できるわけもなく・・・・

しかし、こちらのサイトは本当に有難い。
訳だけでなく、曲の背景や解説もありますので、訳だけ見ながら聴くよりもはるかに勉強になります。
皆様もぜひご利用くださいませ!

さて、梅丘さんで得た知識から書きますと、この曲は「ミケランジェロの詩による」とあるので、原詩はもちろんイタリア語で書かれています。
しかし、ショスタコーヴィチが曲をつけたのは、Abram Efrosによるロシア語翻訳テキストだとのこと。
また、ミケランジェロ自身は詩にタイトルをつけておらず、これらのタイトルは作曲者自身によるものだそうです。

また、この曲は後に作曲者自身により管弦楽版も作られ、そちらは作品作品145aと[a]の一文字が加えられています。
管弦楽バージョンはこちらからご覧いただけます。



今回、ピアノ版なのになぜか作品番号が145aと表記されていましたが・・・・

先ほども書きましたが、ダンテも出てきたりするこの曲の詩は私には大変難しいため、ホロストフスキーがこの曲をどう解釈したか、どう表現したかということにはとても言及できません

ただ、モネ劇場の時よりも、上でご紹介した2007年モスクワの時よりも熟成度が上がっていると感じました。
若いときは力任せな印象も少しありましたが、今回はそういうことは全く感じませんでした。
余裕すら感じる歌唱で、難解ではありますが、この曲の持つ独特な世界に引き込まれました。

そして、イリヤさんのピアノがこれまた素晴らしい!!
音色のヴァリエーションといい、音のボリュームの幅といい、圧巻の演奏でした。
本当にホロストフスキーはいいピアニストに恵まれたと思います。

オケ版を聴いていると、普通ピアノ版は物足りなく思うものですが、ホロストフスキーの声にはピアノのほうが合ってるような気がしますし、またイリヤさんのピアノがとても雄弁なので全く物足りなさを感じません。

ホロストフスキーとイリヤさん、時に寄り添い、時に闘い、いいバランスを保った名演でした。


一方、リストは数年前から取り組んでいる、ホロストフスキーにとっては比較的新しいレパートリー。

ピアノ曲としても有名なこの曲、私も104番と123番はレッスンしたことがあり大好きなのですが、今回このCDを聴いてもう1度取り組みたくなりました♪

甘美なメロディーと歌詞はホロストフスキーにピッタリだし、彼のまろやかな歌声とイリヤさんの表現力豊かなピアノによる世界にはうっとりさせられましたが、やはりテノールのために書かれた曲という印象は強い・・・。

CDを聴いた時点では、この曲がテノール独唱のために書かれたということを知らずに聴いていたのですが、その知識がなくとも「もしかして・・・これってテノール向きの曲なんじゃない?」と思ったほど。
あとで調べてみたら、ドンピシャでしたわ(笑)

テノールで聴いたら、この曲の持つキラキラ感がもっと際立つような気がしますが・・・どうでしょう?
リストって、私にとってゴールドとかシルバーのイメージが強いんですよね〜。
それに、47番は高音が何度も出てくるし、テノールで歌ったほうが派手に聴こえますよね、きっと。

ホロストフスキーが歌うとやっぱりチャイコフスキーになるというか、ロシアカラーが色濃く出てたような・・・・

でもね。

あとからテノールさんが歌ってるのをYou Tubeで聴いてみたんですが、やっぱり私はロシアカラーが強かろうが、キラキラ感が薄かろうが、ホロストフスキーが歌ったペトラルカのソネットのほうが断然好みでした
やっぱりこの柔らかさ、まろやかさ、そして灰色の空を思わせるような暗さが大好き!

ここでもイリヤさんのピアノが本当に素敵!
イリヤさんのピアノは柔らかさがあって、音に深みがあるんです。
柔らかさと深み・・・これはホロストフスキーの声にも共通していることで、この2人の相性がいいのは正にこれなのかもしれません。

しかし、この曲はもっと良くなると思います!
今後、あちこちで歌いまくってほしい!
そして、いつか生で聴けたら嬉しい・・・・!




ドミートリー・ホロストフスキー ショスタコーヴィチとリストを歌う
ONDINE
2015-11-25
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
待ってました〜、ショスタコヴィッチ♩ YouTubeのショスタ眼鏡で楽譜を睨みつつ歌っていた映像から6年後くらい経ってからの録音って事ですよね? どれか選べと言われるとどうしてもチャイコフスキーになってしまいますが、私、ディーマのモダン系、好きなんですよね〜。 声質に民謡的泥臭さがない分、こういう近代インテリ層の苦悩的な音質にあってる気がして。 今回はイヴァリさんとのコラボ感がさらに際立ってる気がしました。 イヴァリさん、8番なんかセンス抜群! リサイタルの後など目立たずさっと通りに消えていく静かで穏やかな紳士という感じの方ですが。 沙羅さん、発見しましたね〜、オンディーヌの不手際(笑)! 沙羅さんのご指摘までボーッとしてましたが、ペトラルカの曲順、確かにリサイタルでもCDの順番で歌ってるはず。 こちらはぐっと歌いこんでる感じはしたかな〜、リサイタルに良く組み込んでると思うのですが、ロシア歌曲に挟まれるので実はあまり印象残らず・・・(汗)。 今回落ち着いて聴くと、結構、これ合ってる〜❤️
花宴
2016/01/14 05:36
◆花宴さん
なるほど...民謡的泥臭さがない...か。
でも、ロシア民謡(行商人とか)歌わせてもカッコ良くハマりますよね♪

>8番
この曲は派手ですよね!
梅丘さんのところで解説を読むと、「ピアノの激しい打鍵は彫刻家ミケランジェロを表すハンマーの音」と書かれていて、なるほど〜!と目から鱗でした。

>リスト
最近よく歌っているし、こうやって市販のCDで出てくれて嬉しい!
ピアノ曲でも大好きな曲なので、Dimaが歌ってくれるなんて夢みたいです!

104番を作った頃、リストは人妻と不倫の関係にあったそうですが、「こんな私にしたのは、奥様、あなたです」という一文には共感したことでしょうね。
そして、それを歌うDimaに、世の奥様方は何を思うでしょう(笑)
娑羅
2016/01/14 22:54

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