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zoom RSS ウィーン国立歌劇場 ヴェルディ:「シモン・ボッカネグラ」〜1日目

<<   作成日時 : 2012/03/11 16:00   >>

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2日目「シモン・ボッカネグラ」のレポはこちら




2012年3月11日(日)午後4時開演
会場:Wiener Staatsoper

<出 演>

Simon Boccanegra : Dmitri Hvorostovsky
Fiesco : Feruccio Furlanetto
Paolo : Marco Caria
Pietro : Dan Paul Dumitrescu
Gabriele Adorno : Francesco Meli
Amelia : Marina Poplavskaya
Hauptmann : Marian Talaba
Dienerin : Juliette Mars

Dirigent : Paolo Carignani

Regie : Peter Stein

Bühne : Stefan Mayer

Kostüme : Moidele Bickel

Chorleitung : Thomas Lang


ウィーンのシュターツオーパーのチケットは、通常公演日の2か月前から一般発売が始まりますが、スタンバイチケットというシステムもあって、一般発売より前に【申し込む】ことはできます。

2年前に行った時は、【カテゴリー1ならどこでもいい】という選択をしたので、パルテッレ・ロージェの11番というお席が当たり、舞台はほぼ正面だし、音はよく通るし、個室だし、前の人が邪魔にならないという贅沢な席だったにも関わらず、舞台が遠い・・・・というわがままな欲求が・・・。

で、今回スタンバイを申し込むに当たり、【パルケットの前のほう】という超わがままなオーダーをしてみました。
案の定、数か月経っても席の確保メールが届かず(笑)
「条件を緩くしたほうが確保しやすいです」というアドバイスにも耳を貸さず、ひたすら待っていたところ、5か月ぐらいしてお席確保メールが!!

3人で行く日は席が離れてしまったものの、3列目と5列目!
私が1人で行く日はなんと2列目!
きゃ〜〜〜!こんなお席、ウィーンでは初めてじゃないっ!←そんなに回数行っとらんだろうが。

で、3列目のチケットが連席だったので友達姉妹に譲り、私は5列目の席に。
その時、奇跡が起きたのでありました!

開演前、私が席に座っているとホロストフスキーの奥様が通路に!
もしかして、同じ列に座るのぉ〜〜〜!?
しかも、私に何やら話しかけているではありませんか!!

必死に聞いていると、どうやら、
「私の連れがそこに座っていて、一緒に座りたいから私の席と替わってくれない?」
って感じの内容を言われているような・・・・。

ええ、替わりますとも
結果、私は2つ内側の席になり、よりセンターに近くなったので、かえって良かったかも!

席に着いた奥様は、なにやら右手階上のロージェのほうに向かってにこやかに手を振っておられる。
…上にお友達でもいらっしゃる・・・?
そう思って、私も上を見上げたところ・・・・
きゃーー!!!ホロストフスキーのご両親(ジーマパパ&ママ)が〜〜〜!!

・・・・しかも、私の隣に座っていた年配のご婦人は、奥様と終始フランス語で話されていたので、もしかしたら奥様のママだったかもしれない(汗)
今日はファミリー総見の日!!??

そんな大興奮のまま始まった「シモン・ボッカネグラ」。
私は2回観ましたので、1日目のレポは舞台の進行を追いながら書こうと思います。

【プロローグ】

序奏の間、パオロとピエトロが舞台をうろうろ。
今回のプロダクションは簡素なセットでしたが、ここでは城壁(?)が常に横にスライドして、その間を2人が出たり入ったりしてました。

若きシモン登場!
きゃはは〜、変なロン毛のカツラかぶってる〜(笑)

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うんうん、レガートも美しいし、調子も良さそう♪大丈夫だね。
・・・・しかし、これが後で違っていたことがわかるのでした・・・(汗)

フル様(フルラネット)のフィエスコ登場。
御年63歳になろうという方ですが、いやいやますます貫禄づいていらして素敵です☆
フル様も、ここでは若作り。茶色(かな?)のカツラをつけておいででした。

ここにシモンが登場し、フィエスコは刀を抜き斬りかかろうとしますが、シモンは刀は抜きませんでした。
両手を挙げて、抵抗する気がないことをアピール。

ホロストフスキーとフル様の二重唱、本当にいいです。
最近ホロストフスキーはフル様との共演が続いているのですが、絶対いい刺激・勉強になっているはず。

そして、これは2回の公演を観て感じたことですが、フル様と歌ってる時のホロストフスキーは、なんというか・・・気合いが違うのです。
ほかで手を抜いているというわけではないのですが、フル様が自然と彼をそうさせているんだと思います。

マリアの死を知り、茫然自失としているシモンに、新総督に選ばれたという知らせ。
人々が彼を取り囲み、歓呼の声をあげます。
シモンはピエトロたちに両手をつかまれ、舞台の前へ連れ出され、男たちによって担がれます。
戸惑いの表情のDima=シモンがかわいかった〜(笑)

【1幕1場】

今回1番の不安材料、ポップちゃん(ポプラフスカヤ)のアメリア。
幕開き早々、アリア「暁に星と海は微笑み」を歌わなくてはならないので大変。
あら〜、そんな舞台の奥で歌っちゃうのぉ〜?

・・・・何言ってるのかわからん・・・・

ここは見事に舞台に何も無し。
ポップちゃんが歌いだすと、舞台奥の黒幕がゆっくりと下から上がっていき、白い幕になって舞台が明るくなりました。

メーリのガブリエーレ登場。
メーリはまだとってもお若いテノールだそうで、最近はベルカントものからヴェルディにまでレパートリーを広げているそうな。

確かにきれいな声で申し分ない。
彼が歌うと常にやんやの大喝采でした。

ふふふ・・・でも、登場してくる走り方がなんかおかしかった〜。
ひょこひょこ〜って感じで

で、シモンとアメリアの二重唱なんですが・・・・。
う〜ん・・・・この日は、ホロストフスキーのシモンがなんとなくそっけない。
ポップちゃんのほうは、何度か彼に視線を送ってるのに、彼がその視線に応えていない。

めちゃくちゃ美しいレガートを聴かせてくれてるし、声と歌そのものには何の問題もない・・・っていうか、うっとりとするほどにいいんだけど、アメリアが実の娘とわかってもその感動が伝わらないし、常に2人は間隔をあけて、舞台の上手と下手に位置しているものだから、余計に親子の情愛が伝わってこない。

やっぱり、ポップちゃんが相手だとのらないのかしら〜。
ここは期待していた場面だっただけに、ちょっと残念。

おかしかったのは、2人が親子だとわかった瞬間、2人の後ろに立っている屏風のようなものに明かりが灯り、ぱ〜っ!と明るくなったこと。

2人とも白いお衣裳だし、ハレーション起こしちゃって眩しいったら!(笑)

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【1幕2場】

一番上にある写真は、この議会の場面。
真ん中にシモンが座ってます。

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ここでは合唱が大活躍。さすがに素晴らしい声を聴かせてくれました。

ポップちゃんのアメリアも、ここでは凛としていて良かったです。
彼女の癖のある声も、不思議とだんだん慣れていく私(笑)
彼女は歌には難があるけど、役作りは説得力があるので意外とオペラ向きなのかも。

このオペラ、パオロも注目するんですけど、今回のMarco Cariaはちょっと物足りなかったかなぁ。
なんといっても、シモンを毒殺する大事な役ですから、存在感を発揮してほしいところ。

この場面、シモンに追い詰められて"Orror!"というところ、個人的にはもっと濃さがほしかったかも。
あっさり言い過ぎ。

ホロストフスキーは、舞台奥の高台にある椅子に座って歌っているときは、少々声が届きにくいと感じたものの、前に出てくれば問題なし。

ただ・・・やたら鼻をつまむんですよ・・・・。
確かにあれは彼の癖だし、歌いだす前にはよくやるジェスチャーなんですが、この場面では3〜4回は見たような気が。
もしかして・・・・今日、調子悪いの?

パオロを追い詰め、呪いの言葉を繰り返させる“Sia maledetto! e tu ripeti il giuro!!”では、目をぐっと見開いて迫力満点だったけど。

カーテンコールでは、白いマントの扱いに大変そうだったホロストフスキー(笑)
ポップちゃんもドレスの後ろの裾が長いため、後ろに下がる時は2人とも裾をたくし上げてましたが、スマートにこなすポップちゃんに対して、ホロストフスキーはなんか野暮ったい

【2幕】

2幕が始まる前、一人のおじさん(オペラハウス関係者)がステージに登場。
え?これって、もしや・・・・。

ドイツ語でぺらぺら喋られたけど、なんのこっちゃわからず。
しかし!!Dmitri Hvorostovskyというのは聞き取れた!!
え〜〜〜!!もしかして、キャンセルしちゃった!?

隣の席の人に、"Do you understand?"って訊かれたけど、私もわかんないよぉ〜(泣)

でも、その割には客席がどよめかなかったし、最後には拍手も起こった。
私の2つ隣には奥様が、そしてロージェにはジーマパパ&ママも戻ってきていらっしゃる。
ってことは、ホロストフスキーは歌うよね?
だって、彼が出ないなら家族も帰るでしょー。

でも、確信が持てなかったから、シモンが出てくるまで上の空の私。
ごめん、メーリとポップちゃん。あなた達の熱唱、集中して聴いてなかった・・・。
パオロのおにいちゃんもゴメン!毒を盛るいいシーンだったのに覚えてないや〜。

あ〜、シモンが出てくるまで長かった〜。
下手から髪の白い人が出てきたときはホッとしました

あとで聞いたところによると、「ホロストフスキーは風邪をひいていますが、最後まで歌います」ってなことを言っていたそうな。
そりゃ歌わないとねー。ファミリーが総出で観に来てるんだし!

でも、そういえば前半は多少声をセーブしてる感じがしたかも。

2幕のお衣裳はこんな感じ↓

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やっぱり上から下まで真っ白はダメよね。髪も白いんだから
この青(紺?)のお衣裳は素敵でした☆

このプロダクション、とにかく照明が暗くて、私のような前の席に座ってる者でも表情が非常に見え難かった。
きっと、オペラグラスを使っても見えなかったんじゃないかなぁ。

このシーンも、真っ暗な舞台の中、真ん中のテーブルにある毒入り水差しにスポットライトが当たってました(笑)

毒入りの水を飲み、眠り込んでしまったシモンが、アメリアとガブリエーレの言い争いで目を覚ますシーンがありますが、ここで"Ah..."と声を出す時、以前見たドミンゴのシモンは「あ!ガブリエーレじゃないか!」と、驚きの"Ah!"を発します。

しかし、ホロストフスキーの場合、以前聴いたMETのラジオ放送でも、今回のシュターツオーパーの舞台でも、微睡の中で"Ah...."と発していました。
私はこれが結構好き♪セクシーなのよね

シモンとアメリアが親子だとわかり、ガブリエーレは2人に許しを請います。
その間、シモンとアメリアは抱き合っているのですが、METの時のフリットリが相手だと、恋人同士に見えてしまったという話を聞いていたので、ちょっと気になりましたが、ポップちゃんとだといい感じです!

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親子・・・には見えないかもしれないけど、兄妹みたいで、恋人同志には見えなかった。

今までシモンをやるにはまだ若いかな〜って心配してたけど、彼ももう今年50歳なんだよね。
今回のウィーンの舞台を観て、ちゃんとシモンになっていて嬉しかった。
彼の声にはピッタリの役だと思うし、あとは見た目かな〜と思ってたけど、もう問題ないと思う。
好きな役だっていうし、これからもどんどん観に行きたい!

【3幕】

ここは何と言ってもシモンとフィエスコの二重唱が聴きもの!
このオペラのハイライトといってもいいでしょう!

ホロストフスキーとフルラネット、がっぷり四つでの競演は聴きごたえ十分。
ここのシーンは特に薄暗く、全く何のセットもない空間でしたが、この2人の歌だけでほかに余計なものは何も要らないって感じで、かえって歌に集中できて良かったかもしれません。

目の前の老人がフィエスコだとわかった瞬間から、シモンはずっと優しい笑みを浮かべていました。
これで許してもらえる!その喜びが伝わる笑みでした。

プロローグでの二重唱もそうでしたが、やはりフルラネットとのシーンは格別。
声の相性もいいように思いました。
もともとホロストフスキーはアンサンブルの上手い人ですが、声量のあるフル様とはどうかな〜と心配していたところ、フル様のコントロールもあるのでしょう、すごくいい感じに溶け合っていました。

しかし、ホロストフスキー。
後半のほうが調子良さそうなんですけど・・・・?
「風邪ひいてる」って言ってもらったから、気が楽になったとか?

演技も断然後半のほうがのってました。
だって、毒をのんでふらふらになる様子が半端なく上手かったもん!
咳き込んでもいたけど、本当の咳っぽかった・・・・。

あれ?もしかして本当に体調悪かったから、迫真の演技になった?
全然わざとらしさがなくて、ふらつき方がめっちゃ自然だった!

最後、"Maria...."と言って息絶えるシーンは、METの時のようにバタン!と倒れず、倒れこむシモンをアメリアとガブリエーレが支え、ゆっくりと長椅子の上に横たえます。

その後、ガブリエーレの手によって黄金の布を顔まで覆われ、棺がゆっくり頭上に上がっていき、幕となります。


それでは、総じてひとことずつ。

■プロダクション 
シンプルなのはいいけど、照明が終始暗いのは理解できず。
意味不明なセットの動きも苦手。

■指揮と演奏
指揮はカリニャーニさんという方。
私たちは【つるぴかはげまる君】と呼んでおりました。
私はセンターよりの席だったので、彼の熱い指揮ぶりがよく目に入りました(笑)
でも、聴き慣れた演奏と違和感なく聴けたので、特に問題はなかったです。
ただ、もう少しためてほしいな〜と思うところは何か所かありました。

■4人のソリスト
フル様がいてくれたおかげで、このシモンは締まったと思います。
シモンとフィエスコのシーンは、シモンとアメリアのシーン以上に大事ですから、フィエスコが物足りなければオペラ全体が物足りなくなります。

ホロストフスキーはヴェルディの数々の役を歌っていますが、このシモンが一番楽そう(というと、語弊がありますが)に聴こえます。
力いっぱい声を張り上げなくても、彼の美しいレガートが活きる素晴らしい役です。

ポップちゃんは、観終わってみるとなかなか良かったかも〜です。
四角いお顔も舞台では気にならず、なかなかの美人さんに見えますから☆

メーリは何の欠点もない声なのですが、それだけに惹かれなかった・・・・。
Bravo!をもらって当然の人ですし、私も称賛を送りますが・・・・・う〜む・・・・。

カーテンコールは長かったですね〜。
ウィーンのそれは長くて有名なんだとか?
でも、2年前にオネーギンを観たときは、それほど長くなかったような・・・・。

ホロストフスキーは何度も舞台に呼び出され、その都度照れくさそうに、中にいるほかの歌手たちを連れ出してました。
調子悪いってことでしたが、ずっと満面の笑顔で観客の拍手に応えてましたよ♪

私も何度も"Bravo!"を叫びましたが、隣のご婦人が嬉しそうな顔で私のほうを見ていました。
やっぱりホロストフスキーの奥様のお母様だったのかなぁ・・・・?

こちら↓は、シュターツオーパーのサイトにあったプロモです。
キャストは違いますが(フル様は出ています!)、同じプロダクションですので参考にどうぞ♪

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
良かったですね、体調が心配でしたが、最後まで歌ってくれて。 席も良かったですね。 エルナニでフル様気に入りました、Димаと合ってます声が。
Dama
2012/03/20 21:52
すご〜い、家族総見でしかも娑羅さん、奥様の席なんて、DIMAは混乱してたのでは(笑)? そうですね、私もメトで印象強かったのはフル様との重唱でした。 ポップちゃんとは絵柄は素敵だけれど。 演出はやはり、あちらこちらから見え難いというお話聞きました。  
花宴
2012/03/21 01:23
■Damaさん
ホント、ハラハラしましたよぉ〜。
今まで、海外でDimaにキャンセルされたことはないので、「とうとうきたか〜」と思いました

フル様はすごいですよぉ〜。
共演が続いていてDimaはラッキーだと思います!
娑羅
2012/03/21 22:50
■花宴さん
>DIMAは混乱
あはは〜、事前に奥様がちゃんと「席替わってもらうからね」って言ってるでしょう♪

それで思い出しましたけど、この日のDima、カテコでは奥様のほうより、ロージェのご両親のほうを何度も見ていました。
やっぱり生で観てもらうのって嬉しいんでしょうね。

お母様がとても楽しそうに、まるで少女のような表情で楽しんでおられたのが印象的でした。

今回、前のお席で2回観られてラッキーでした。
あの暗さではイライラが募ったと思います
娑羅
2012/03/21 22:54

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