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zoom RSS 【METライブビューイング】R・シュトラウス:「ばらの騎士」

<<   作成日時 : 2010/01/31 10:30   >>

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2010年1月31日(日)午前10時30分開演
会場:109シネマズHAT神戸

<出 演>
元帥夫人:ルネ・フレミング
オクタヴィアン:スーザン・グラハム
ゾフィー:クリスティーネ・シェーファー
オックス男爵:クリスティン・ジグムンドソン
Faninal......................Thomas Allen
Annina.......................Wendy White
Valzacchi....................Rodell Rosel
Italian Singer...............Eric Cutler
Marianne.....................Erica Strauss
Mahomet......................Nicholas Crawford
Princess' Major-domo.........Bernard Fitch
Orphan.......................Belinda Oswald
Orphan.......................Lee Hamilton
Orphan.......................Patricia Steiner
Milliner.....................Charlotte Philley
Animal Vendor................Kurt Phinney
Hairdresser..................Sam Meredith
Notary.......................James Courtney
Leopold......................Stephen Paynter
Lackey.......................Daniel Clark Smith
Lackey.......................Kenneth Floyd
Lackey.......................Marty Singleton
Lackey.......................Robert Maher
Faninal's Major-domo.........Ronald Naldi
Innkeeper....................Tony Stevenson
Police Commissioner..........Jeremy Galyon
Widow........................Ellen Lang

<指 揮>
エド・デ・ワールト

<演 出>
ナサニエル・メリル


今シーズン初のライブ・ビューイングです。
今シーズンから京都での上映がなくなり、大阪の難波か神戸で見なくてはならなくなったのですが、大阪での上映は夜6時半から。
難波という街がどうも苦手な私は(大阪の皆さん、ごめんなさい!)、なるべく夜の難波は避けたいので朝の上映がある神戸を選択せざるを得ないのですが、家から映画館までざっと1時間半〜2時間の道のり。
今までのように「全演目制覇!」という意気込みはなくなり、テンション下がりっぱなし。

既に「トスカ」「アイーダ」「トゥーランドット」「ホフマン物語」を見逃しております。
前3作はいちおう何度か見て内容は知っているし、「アイーダ」と「トゥーランドット」は同じプロダクションの映像を持っているからいいか〜・・・と。

ライブビューイングは私にとって“知らないオペラを知る機会”でもあるので、なるべくならあまり知らないオペラを見て、その良さを発見したいという目的も大きいのであります。
その点では「ホフマン物語」は見ておきたかったのですが、キャストが大幅に変わってしまってテンションが下がったこと、ドミンゴ、バルツァ、セッラ、コトルバシュらの素晴らしい映像を持っているので、ま、いっか〜・・・と。
ドミンゴとバルツァ、そしてセッラはめちゃくちゃ印象に残っているのですが、内容はあんまりよく覚えていないので、また見直してみなくては。

ドミンゴと言えば、この「ばらの騎士」でホスト役を務めていましたが、なんだか好々爺みたいになってましたね。
目がたれておだやか〜な表情で、なんとなく言葉もスムーズに出てこないし
もともとそんなに際立って背が高いほうではないと思いますが、横に立った女性陣のほうが背が高い・・・・。
ま、グラハムは特別大きいですけど。

さてさて、なぜ今シーズン初ライブビューイングに「ばらの騎士」を選んだのか。
一つには、この長いオペラを家でじっくり見る機会がないこと。
家にはクライバー指揮、ロット、フォン・オッター、ボニー出演の名盤映像がありますが、通して見たのはたった1回のみ。
はっきり言ってほとんど忘れております

もう一つは、フレミングのマルシャリンを見ておきたかったから。
巷での人気とは裏腹に私はフレミングがそれほど好きではないのですが、「タイス」の彼女は本当に素晴らしく、彼女の人気の理由がわかり始めてきました。
そして、この「ばらの騎士」のマルシャリンは、常々フレミングに最も合う役なのでは?と思っていて、勝手にイメージを膨らませていたのであります。
しかも、彼女はMETでマルシャリンを歌うのは最後になる!?という噂も聞いたので。


「ばらの騎士」、普段は男性歌手に釘付けになる私ですが、この作品はなんといっても女性歌手が主役。
フレミング、グラハム、シェーファーのトリオは、文句のつけようがない素晴らしい出来でした。
私は、女性の声を一番美しく聴かせてくれる作品だと思っています。

マルシャリンは、先に書いたロットのこの上なく品のある素晴らしい演技を見ているだけに、フレミングがどう演じるのかとても楽しみでした。
声に関していえば、中音域で時折聴こえるハスキーな声が私は苦手なのですが、ここぞ!というところでは決めてくれますし、やっぱり声に魂がのっているから胸にきます。
そういえば、彼女の本のタイトルは「魂の声」でしたっけ。

彼女はとてもチャーミングな人なのですね。貴族を演じていても、どこかに親しみを感じさせてくれます。
それが彼女の魅力なのかな〜と思いました。
品もあるし威厳もあるのですが、ふとした表情や仕草に愛らしさがあり、観客にとっては“手が届くプリマドンナ”というイメージなのかもしれません。
だから、観客に愛されているのでしょうね。
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美しい女性が“老い”を意識し、美が崩れていく恐怖と不安を感じる。
これは「タイス」にも出てくるシーンですが、フレミングはこの表現が上手いですね〜。
初めてこのシーンを見たのはヤノヴィッツだったので、老いを意識する年齢って50歳ぐらいかしら?なんて思っていたのですが、あとから32歳と知って愕然・・・・。早すぎるわよ
女性なら誰でも通る若さを失うことへの不安。

フレミングのマルシャリンをMETで観て来た友達が、
「ルネ様に泣かされた〜。と、同時に私も年をとったのかしら〜と思った。」
と言ってましたが、それはあるかな〜(笑)
いつも最後の三重唱では泣いてましたが、初めて見た時、1幕の幕切れでの二重唱で泣いた記憶はなかったのに、今回はここでも泣きましたもん。
フレミングも泣いていましたね。一筋の涙が頬を伝っていました。
彼女は感情移入してしまうタイプなんでしょう。「オネーギン」の時も泣いてましたっけ。

今回、マルシャリンは2幕では全く出番がないことを初めて知りました(汗)
グラハムが2幕前のインタビューで、
「(ルネは)今頃楽屋でメールでもしてるのよ」
と言っていたのが笑えました。

グラハム・・・素晴らしかったですね〜。
彼女は「ファウストの劫罰」で初めてじっくり聴いたのですが、声に温かみがあるので聴いていてすごく気持ちいい。
今日は第1幕の第一声からノックアウトでした(笑)
役柄としては、マルグリットよりオクタヴィアンのほうがイメージに合うように思いました。
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この人は大柄な体格なうえにそれほど華のある容姿でもないので、いつも見るまではイメージがつかみ辛く、今回のオクタヴィアンも「う〜ん・・どうかな〜」と思っていたのですが、とんでもないっ!!!!
マルグリットの時もそうでしたが、しっかりと観客を自分の世界に引き込む人です。
微妙な表情なんかも上手かった〜。

小間使いに化けるところもカワイかったです♪
このへん、「フィガロの結婚」のケルビーノを思い出します。
そういえば、ホロストフスキーと共演したザルツブルク音楽祭の「フィガロの結婚」があったっけ。
あの時、大きいケルビーノだな〜と思ったのでした(笑)

今回、フレミングとグラハムが出演することは知っていたのですが、ゾフィーについてはすっかり忘れており、映画館に着いて初めてシェーファーだと知りました
彼女は「ヘンゼルとグレーテル」でとっても可愛らしいグレーテルを演じていたのでこれは期待大です。
(METのアーカイヴには彼女のゾフィーの写真が見つかりませんでした

彼女は本当に可愛らしい人ですね♪ゾフィーはこうでなくっちゃ。
2幕で登場してしばらくは、喉に何か引っかかっているような感じで声量もなく「あれ?」と思ったのですが、だんだん調子が出てきたのか声もよく出てくるようになりました。
可愛いだけでなく、自分の意見をはっきり言えるような芯の強さも感じるゾフィーでした。

陰の主役・・・いやR・シュトラウスはタイトル・ロールにしようとしていたというオックス男爵。
こんな、絵に描いたようなわかりやすいセクハラ・スケベおやじがいていいのでしょうか
ジグムンドソンはとっても大きな人で、その体格を裏切らないデカ声でありました。
イヤな役なんだけどどこかに“憎めない人”というのを残しておかなくてはいけないので、なかなか難しい役だと思いますが、下品になりすぎずいい味が出ていたと思います。
実際、インタビューされていたジグムンドソンは静かな声で話す品のあるおじ様で、そのギャップに驚いたほど。
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「ばらの騎士」には美しいワルツがあり、よく耳にするのですが、これがオックス男爵によって歌われていることをすっかり忘れていました。
この美しいワルツが、この品のない男爵によって歌われるなんて。そこがまた面白いとも思いましたが(笑)

「ばらの騎士」にはそのほかにも、実にいろんな役があります。みんな忘れてました
ゾフィーのお父さんファニナルにはアレンが登場。
アレン・・・実は1度ナマを聴いています。ロイヤル・オペラの来日公演「ドン・ジョヴァンニ」。
そのほか映像でいくつか見ていますが、いずれも80年代から90年代前半のものなので今回すごく久しぶりでした。
お年のせいか恰幅が良くなられたような
でも、声は張りがあって衰えていませんね〜。そして、この人はいつも思うのですが品があるんですよね。
やはりイギリス紳士だからでしょうか?こういう貴族の衣装が自然なんです。

テノール歌手にはエリック・カトゥラーが登場。「清教徒」でネトレプコの相手役を務めていた人です。
相変わらず彼の声は苦手な私ですが、やっぱり上手いんだろうな。高音も楽々出ているし、クリアーな音色です。

最後に、この日の3幕の三重唱の音源を貼っておきます。ルネ様、やっぱり美しい・・・。



この後のライブビューイング・ラインナップでは「ハムレット」と「アルミーダ」に行こうかな〜と考え中。
残念ながら「カルメン」と「シモン・ボッカネグラ」は、バレエ公演と重なってしまい見られないのです・・・・。
「ハムレット」も発表会前なので微妙ですが、「アルミーダ」は全く知らないオペラなので是非行きたいのです!
しかし、テノールが6人も出るとか。私、明るい声のテノール苦手なんですけどぉ。
ロッシーニってことは、きっとキラキラした高音が鳴り響くんだろうな・・・・。

スクリーンに映し出された「アルミーダ」のスチール写真を見て、「きれいな人ね〜」と溜め息をついているおば様がいらっしゃいました。
フレミングの写真・・・いつも思うんだけど別人のよう。本物よりちょっとキツイ感じなんですよね。
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タイトル (本文) ブログ名/日時
『ばらの騎士』@METライブビューイング
流石、METの「バラの騎士」はオーソドックながらもキメの細かい演出、実力、名声を ...続きを見る
オジ・ファン・トゥッテ♪
2010/02/04 19:11

コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
私も今年度のライブビューイングはまだ行ってませんが、この「薔薇の騎士」は是非とも行こうと思っています。だって私がフレミングの椿をぼろくそにけなしたときに娑羅さんが「でも彼女のマルシャリンはいいという話よ」とおっしゃってましたもの。
楽しみです。
せり
2010/02/01 14:37
おっと、せりさんもまだ今シーズンはデビューされていませんでしたか〜。

>娑羅さんが「でも彼女のマルシャリンはいいという話よ」とおっしゃってましたもの。

私、そんなこと言ってたんだ・・・
見たこともないのに勝手にイメージしていたんですね^^;
グラハムのオクタヴィアンも必見・必聴ですよ♪
娑羅
2010/02/01 23:06
4時間半、頑張ってきましたね〜♪ 私は前日まで悩んでいたものの、.....あれは長過ぎる....と挫折。 でもこのUPを読んで、やっぱり行けば良かったと後悔です(笑)。

私もフレミングはオペラ歌手になり得るギリギリの声質かなあとは感じますが、容姿、演技、インテリジェンスに加えておっしゃる通りの”声に魂がのっている”で、忘れられないパフォーマンスが多いです。  

声的にもシュトラウス向きかなあ、グラハムの柔らかい声との重唱、納得です!! HDで特に楽しめるキャスティングですね♪ 先日、テレビ中継のアイーダ(HDの編集版)を観たのですが、パワー系炸裂だったので、テレビでさえ疲れました(笑)。 映画館だと.......ぐったりかも(笑)。
花宴
2010/02/03 02:05
「Metライブビューイング ばら」でブログ検索したら、見覚えのあるアドレス…ん、もしや?????と思ったら、やっぱりここでした(笑)
娑羅さんも行かれたんですね!
娑羅さん同様
>家から映画館までざっと1時間半〜2時間の道のり
がネックで、なかなか足が向かなかったんですけど、私もようやく、ライブビューイングデビューです(^^)v

私はR.シュトラウス大好きなので「ばら」の長丁場も、もともと特に苦にしないんですが(^^;
今回の上演は、それを差っ引いても特に良かった◎と思います。
まだご覧になってない方で、迷っている方がいらっしゃれば是非是非。

>「(ルネは)今頃楽屋でメールでもしてるのよ」

私もここは、主人と顔を見合わせて笑ってました(笑)
フレミングもグラハムも、知的でお喋り上手ですね。こういうインタビューが見られるのも、楽しかったです。
私も感想を書いたので、こちらの記事をリンクさせて頂きました。不都合があれば、仰って下さい。
(ついでにキャストも、こっそりコピペさせて頂きました^^;探したけど見つからなかったので、助かりました〜〜ありがとうございます)





ヴァランシエンヌ
2010/02/03 11:48
キャッ?! ごめんなさいm(__)m
↑のコメントの最後に「>」が中途半端に残ってしまいました。
それと、リンクさせて頂いたURLは↓です。
http://valencienne.tea-nifty.com/brot/2010/02/met-1518.html
ヴァランシエンヌ
2010/02/03 11:51
■花宴さん
4時間半・・・もっと疲れるかと思いましたが、意外に早く終わった印象です。
でも、近くにお座りのおば様は
「すごくいいけど疲れるな〜」
と仰っていたので、年配の方にはこの長丁場はキツイと思います。
家でDVD見てるほうが好きな時にトイレにも行けますし(笑)
アメリカにいらっしゃればすぐにTV放送があるでしょうし、その際は是非ご覧になってください♪

>私もフレミングはオペラ歌手になり得るギリギリの声質かなあとは感じますが

彼女はイタリアでは歌っているのでしょうか?
あの声はイタリア人にとってはどう感じるのか興味があります。
娑羅
2010/02/03 23:20
■ヴァランシエンヌさん
ライブビューイング・デビュー、おめでとうございます!
これ、ご贔屓の歌手が出演していたらたまらない企画ですよぉ
でも、今シーズンは残念ながら我が王子様は2人とも出演なしということもあり、今まで見逃してきてしまいました〜。
もちろん、京都での上映がなくなったことも大きいですが。

>フレミングもグラハムも、知的でお喋り上手ですね。

2人はライブビューイングでは進行役としても常連さんで、特にフレミングはこういうことに長けていると思います。

リンク、ありがとうございました
娑羅
2010/02/03 23:26

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